十水

白夜は十条拓哉×水嶋彬で受けが飼われるお話か絵を真剣に書いてみましょう。 http://t.co/Dgtsz4oO7f

「どういう、つもりだ…ッ」

殺意すら篭った眼差しで、水嶋は表情なく自分を見下ろす十条を睨み付けた。
尤も、床に伏している自分が睨み付けたところで十条からは上目遣いにしか見えないが。

「あんたに恨みはねえが」

十条の憐れみさえ篭ったような眼差し。同情の声。其のどれもが水嶋の苛立ちを増幅させるものでしかなく。

「鎖、外せよッ」
「それは出来ないな」
「チッ、なんでーー」

長い脚を組み替えて、詰まらなそうに頬杖まで突いてみせるというのに、決して水嶋を解放させることだけはYesと言わない十条に、水嶋の我慢は限界だった。

「ふざけんじゃねえ!!」
「あんま噛み付いて来るなよ。あとあと面倒になる」

まるで自分も被害者であると言わんばかりの物言いで、十条は至極面倒臭そうに溜息を吐く。

「お前は、俺に飼われるんだと」
「ふざけんな!俺は誰のものにもならねえ!…政春以外のものになってたまるか…ッ」
「それはお前の願望だろうが。…俺だって勘弁してくれって感じだけどな…三宮には逆らえねぇんだよ」

だからーー。

「諦めて俺に飼われろ、水嶋」

この屋敷では自分を諦めずには生きられないのだから。

どシリアス。